私のシタールのグルジ(お師匠様)であるDebashish Sanyalさんを紹介します。
インドにはVaranasiというヒンドゥ教の聖地として有名な都市があるのですが、私は1996年にそのVaranasiでDebashish師匠に師事し、シタールを習いはじめました。そこからずっと関係は続いています。
個人的にこれほどインドの方と心を通わす事ができ兄弟のようにお付き合いさせていただけた事は、私の人生をずっと照らしてくれており、かけがえのない大きな財産となっております。
彼はVaranasiのタブラ奏者であるManindranath Sanyal氏の長男として1969年に誕生し、4歳の時にタブラを始めたそうですが2年も経たないうちにシタールの方へと関心が移ったので、お父さんは彼をセニアガラナ(流派)のシタール奏者、Dr. Ram Das Chakravarty氏の元へ師事させたたそうです。
そこで修練を重ね、才能を開花させ、やがては世界各国での活躍に繋がっていったのですね。日本でも1998年と2013年に公演が行われました。
2013年India Mela (神戸)
2013年明遍寺
2013年明遍寺
2013年神戸
2013年神戸
華がある、という表現がありますが、彼の演奏にはその言葉がぴったりだと思います。ステージにのぼるととても見栄えがしますし、音にも聴き入ってしまいますね。これは生まれ持ったものなんだろうなぁと思います。
また他ジャンルとのコラボなども積極的に行っていました。シタールってその音色が持つ個性からなかなか他の音楽との融和が難しい面があるのですが、彼はうまく対応したようですね。
Bregenze Music Festival, Austria 2007
ミーンドという技術を使って音程の変化を美しく表現するのですが、彼はその表現力が素晴らしいと思います。おかげで私も彼の指導の元、難しい修練を長期間行ないましたが、一定の技術を得るまでなかなか時間がかかり大変だった覚えがあります。もちろんまだまだ完璧とは言えず、弾き続ける限りずっと修行とも言えるのですが。
Spain, 2012
Spain, 2012
Spain, 2012
普段はとても気さくでユーモア好きな楽しい方なのですが、音楽に対しては本当に厳しいです。私もずっと叱咤激励を受けながらの日々でしたが、本当に厳しくて心折れそうになった事も実は何度かありました。それでも今、この難しい楽器を演奏できるようになれた事を思うと本当に感謝しかないですよね。
India, 2011
Varanasiを訪れた方もタイミングが良ければ彼の演奏を聴ける機会があるでしょう。私は長年インドを訪れる事が叶っておらず会う事はできていませんが、今はネットのおかげでオンラインでの交流手段がありますから、ありがたいですよね。
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